大人の発達障害~ADHDとは~ 🌸SANCHAだより🌸from 三軒茶屋 

🌸大人の発達障害~ADHD(注意欠陥多動性障害)とは~                         

発達障害とは、医学的には脳機能の障害であり、生まれつきの特性で「病気」とは異なります。生まれもった発達上の個性があることで日常生活、社会生活に支障をきたしている状態を発達障害と言います。発達障害はいくつかタイプに分類されており、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害などがございます。

今回はADHDについてご説明致します。

ADHDは日本語で「注意欠陥/多動性障害」といい「じっとしていることが苦手」「ケアレスミスが多い」「怠けているわけではなく頑張っているのに評価されない」など自分をコントロールする力が弱く、行動面の問題となって現れる障害です。

大人のADHDは、子供の頃と比べると多動性が弱まり、「不注意」が目立つ傾向があります。仕事でもケアレスミスが続いたり、整理整頓や時間の管理が苦手などの症状があります。

🌸 ADHDの症状とは    

ADHDには3つの主症状があります。

  • 不注意(集中困難)

興味があることには没頭できても、勉強など気が乗らないことには集中力が続かない。

ケアレスミスや忘れ物・なくし物が多い。予定や約束をすぐに忘れてしまう。

気が散りやすく、用事をしていても何かに気を取られて用事を忘れてしまう。

順序立てることが苦手。計画、片付け、時間管理が苦手。

仕事や勉強などの課題をやりきることができない。

締め切りを守れない。課題を面倒くさがり、取り掛かれない。

  • 多動性

落ち着きがない、活発に動き回る。じっと座っていられない、座っていても手足や身体を動かす。

お喋りがやめられない。

  • 衝動性

その場の空気も読まずに、ついつい思っていることをそのまま口に出してしまう。

順番が待てない、相手が話し終える前に話し始める。

他人の話に口を挟む、干渉する。怒りをコントロールできずに、激怒してしまうなどの例もあります。

こうしたADHDの症状は、本人の努力不足や何かを怠った結果ではありません。

むしろ一生懸命にやっているのに周囲に理解してもらえなかったり、誤解されてしまうことが多いです。そういった積み重ねにより、不安や抑うつが出現し、心療内科を受診されることも多く、隠れADHDがわかることがあります。自身の状態に気づき治療することがメンタルの症状を改善するのに必要となります。

🌸 ADHDの診断と治療

(診断について)

当院では、ADHDの疑いがある方には幼少期のエピソードや現在のお困りごとなどを丁寧に聞き取りさせていただきます。皆様に簡易検査をさせていただき、必要に応じて各種心理検査・カウンセリングをご案内いたします。診断は心理検査だけで決まるわけではありません、本人の自覚症状や診察での状況、今までの経過などを総合的に評価して決めていきます。また、診断のため、客観的な資料として母子手帳、通知表、学校の連絡帳なども参考となります。

(治療について)

  • 環境調整    

治療についてはまずは心理社会的治療(環境調整、精神療法)を行います。

自身の状態や特性を知り、対処方法を一緒に考えていきます。

環境調整の例として「ケアレスミスが多い」「予定や約束をすぐに忘れてしまう」「順序立てることが苦手」などの工夫として「やることリスト・チェックリストの作成」「ホワイトボードやコルクボードの活用」「タイマーやアラームの活用」などを行い、家族や職場の人と共有することでケアレスミスなどを防ぎます。また見える化を図ることで優先順位などをつけやすくする工夫ができます。またどうしてもできないことは、思い切って他の人に任せたり、得意なことを率先して行うなどの気持ちの切り替えも重要になってきます。

片付けなどでは、保留ボックスの活用や片付けるもの数を決めて、目標をはっきりさせると混乱せずにやり終えることができます。

  • 薬物療法

ADHDでは神経伝達物質(ドパミン・ノルアドレナリン)の働きが不足しているといわれています。

神経伝達物質の機能が十分に発揮されていないため、ADHDの症状である「不注意」や「多動」があらわれると考えられています。

薬物療法では注意欠陥/多動性障害治療剤、中枢神経刺激剤を用いて症状を少なくします。

お薬は一時的にADHDの患者様が自分自身をコントロールしやすくなるような手助けをしますが、最終目標はお薬の力を借りなくても、自分で行動をコントロールできることです。

現在、本邦ではADHDの治療薬として、コンサータ(一般名:メチルフェニデート)、ストラテラ(一般名:アトモキセチン)、インチュニブ(一般名:グアンファシン塩酸塩)が使用されています。

但し、コンサータという薬は、乱用を防ぐために第三者委員会によって流通が管理されており、登録医のみが処方でき、現在は患者様も登録制となっております。

当院ではコンサーターの処方ができる登録医や公認・臨床心理士も在籍しており、様々な治療に御対応が可能となっていますので、ADHDでお困りの際はお気軽にご相談下さい。

ADHDと診断された方は、長年の悩みや謎が解けたとほっとされる方も多くいます。

ADHDと診断されたことで生活に大きく支障が出たり、将来が閉ざされるわけではありません。

様々な工夫をして、まわりの助けやお薬のちからを借りて、自分の特性を生かして社会で活躍されている方もたくさんいます。実は、織田信長、坂本龍馬、モーツァルト、エジソン、アインシュタインなど

もADHDだと言われており、人気バンドのSEKAI NO OWARIの深瀬慧さんも自身がADHDであることを公表されています。

自分の特性をよく理解し、コントロールできるようになることでADHDでのよい特性を生活や社会活動で活かしていくことができます。

上記症状でお困りの方は、一度心療内科や精神科への受診をご検討ください。

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